才能と努力はどちらが大事か?
才能 VS 努力
最近、友だちのススメで『GRIT(グリット)』という本を読みました。
グリットについては脳科学者の茂木さんが以前エッセイで取り上げていたので、興味は持っていましたが
グリット研究の第一人者であり、アメリカの心理学者であるダックワース教授の話を実際に読んでみて、とても感銘を受けました。
ビジネスリーダーやオリンピック選手など成功を収めている一流の人たちに共通するものを心理学的に解明したのが「グリット」です。
グリットとは何か?
GRIT=The Power of Passion and Perseverancce
グリットとは、やり抜く力のことです。
やり抜く力は、「情熱」と「粘り強さ」の2つの要素から成り立っています。
「情熱」とは、自分の重要な目標に対して興味を持ち続け、ひたむきに取り組むこと。
「粘り強さ」とは、困難や挫折があっても諦めずに努力を続けることです。
ダックワース教授は、偉業を達成するには「才能」よりも「やり抜く力」が重要であることを科学的に突きとめました。
一般に「天才」と思われていた人たちは、つねに「もっとうまくなりたい」という強い意志と興味と探求心を持ち続け、地道な努力を長年かけて「超人的に」積み重ねていたのです。
成功するためにもっとも重要な「やり抜く力」=「グリット」。
この本では、なぜグリットがもっとも重要であるのか、を豊富なエビデンスをもって解説しています。
グリットは教育に活かせる
さらにこのグリットは後天的に伸ばしていくことが可能で、どのように伸ばしていけるのかということについても分かっています。
まわりの人が外部からどのようにグリットを伸ばすことができるか、ということについても書かれてあるので、教育にも応用が可能です。
むしろ、教育にこそ一番必要とされる考え方かもしれません。
まわりの働きかけや外部の環境が子どもたちのグリットに大きく影響していきます。
これを知っておけば、子どもとどう関わっていけば分かるようになります。
成功とは何か?
成功とは何か?
人生において成功とは何か?
大事業を成し遂げたり、ビジネスで成功して大金を得たり、名誉ある賞を獲得することでしょうか?
もちろん人それぞれ価値観は違うかもしれませんが、一番大事なことは「幸福」になれるかどうかです。
グリット研究では、グリットの高い人ほど「幸福感」と「健康度」が高いという結果が出ているそうです。
グリットは自分の選んだ道で成功するために、また、人生という長いマラソンを走り続けるために全ての人にとって重要なものです。
山あり谷ありの人生において、目の前の困難や挫折を乗り越え、幸福感を失わずに生きていくためのカギとなるものがグリットです。
一人ひとりがグリットを伸ばしていけることができるし、「天才とは自分の全存在をかけてたゆまぬ努力によって卓越していくこと」と定義するなら、私たちは誰でも天才になることができるのです。
もし興味があったら、『グリット』という本を読んでみてください。
私たち一人ひとりが幸福になれるヒントがたくさん得られると思います。